- 2024.05.27
- 第16号(2024.05公開),
未知なる響きに傾く日〜演奏会〈音楽と空間の新機軸〉を聴いて/古家昌伸
多くのクラシック音楽ファンは、古典的な名曲を繰り返し聴き、演奏者やオーケストラ、指揮者、ソリストたちの表現に違いを求めて楽しむ。現象だけを見れば、ジャズのスタンダードや昭和の「懐メロ」のカバー曲を好 […]
多くのクラシック音楽ファンは、古典的な名曲を繰り返し聴き、演奏者やオーケストラ、指揮者、ソリストたちの表現に違いを求めて楽しむ。現象だけを見れば、ジャズのスタンダードや昭和の「懐メロ」のカバー曲を好 […]
0. はじめに 個々人の「歴史」や「体験」をなかったことにするのは簡単だ。文書や手紙といった文字データ、録音や口承などによる音声データ、自分の思いや感情を表現し、形として残す造形活動。こうしたあらゆ […]
けっこう風が強い町だなあ。 2023年春から、國學院大学北海道短期大学部の兼任講師として週に一回、札幌からJRで1時間弱の滝川市へ通っている。まず感じたのは風の強さだ。地元の人に「滝川は風が強いで […]
2023年10月5日から12日にかけて、山形市内で「山形国際ドキュメンタリー映画祭2023」が開催された。
はじめに 2022年4月、ダヴィッド・ラプジャード(堀千晶訳)『ちいさな生存の美学』(月曜社)が、ともすればそれこそひっそりと出版された。原著者[i]ラプジャード(David Lapoujade,1 […]
1 チハーコヴァーの手紙――〈雪の現代彫刻展〉とは 「チハコバって知ってるかい?」。小樽在住の美術家阿部典英から、こう尋ねられたのは、新型コロナ禍が一段落していた2021年春だったか。阿部いわく、19 […]
1. はじめに アレクサンダー・フォン・ツェムリンスキーAlexander von Zemlinsky(1871〜1942)は世紀末ウィーンを代表する作曲家・指揮者の一人で、グスタフ・マーラーGus […]
0.本展覧会について 新宿駅から地下鉄とバスで40分ほど、府中駅周辺の喧騒からは少し離れた閑静な公園の中に府中美術館はある。筆者がここに足を運んだのは、『諏訪敦 眼窩裏の火事』(2022年12月17 […]
(02から続く) ハローキティの躍進――ファン層の拡張 サンリオキャラクターの価値イメージが「かわいい」へと、サンリオのイメージがキャラクター・ビジネスへと、まとめあげられていく。さらにそこには、も […]
2022(令和4)年9月16日~11月23日、北海道立釧路芸術館では特別展「祈りの造形(かたち) 地域の記憶 厚岸・国泰寺の200年」(以下「本展」とする)を開催した。本稿は、担当学芸員である筆者が […]